西武グループでは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを「サステナビリティアクション」と呼び、社会課題・西武グループの事業環境等を踏まえて、特に取り組むべき4領域(安全、環境、社会、会社文化)、12アジェンダ(重要テーマ)を設定し、アジェンダに沿った取り組みを積極的に推進しています。

西武グループのサステナビリティアクション

西武バスグループにおいても、アジェンダに沿って以下のとおり具体的な取り組みを進め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

サステナビリティ
アクション
SDGs取組内容

01 安全

安心安全

デジタル機能を活用した研修車両
「S-tory prologue(エストリー プロローグ)」

「安全は全ての業務に優先する」の安全方針に基づき、運転士を対象にこれまでも実車を活用した実技訓練などの研修を定期的に行っておりましたが、更なる運転技能レベルの向上を目的として、様々な電子装備や機能を搭載した研修車両「S-tory prologue(エストリー プロローグ)」を2021年7月に導入いたしました。

この研修車両には車両と運転士の体の一部にセンサーを取り付け、運転士の行動や車両速度を計測して、コース内の設定地点での運転士の安全確認などの行動をデータ化する機能や、運転士が運行中にどこを見ているか計測する「アイマークレコーダー」、前方や側方の車や障害物との距離を測定する機能、加速度から車内の揺れを計測する機能などが搭載されております。

これら新たな装備、機能により、運転指導教官の経験に基づいた指導に加え、運転技能がデータ化されることで、指導効果のさらなる向上が見込まれ、新人運転士の運転技量不足解消の一助となるだけではなく、既に経験を積んでいる既存運転士の運転技術や安全確認の癖を再認識させることも可能となり、当社が目指す安全・安心のバスの提供につなげてまいります。

タイヤの見える化 異常の早期発見・安全管理のための
タイヤ内空気圧/温度モニタリングシステム(TPMS)の導入

このシステムは、2022年11月から導入を進めているもので、各ホイールに取り付けた空気圧/温度センサーから車体に設置した受信機がデータを受信し運転席に設置した端末でタイヤ内の空気圧とタイヤ内温度を数値化しモニターに表示します。この数値があらかじめ設定された規定値を超えた際に警告/警報し乗務員に知らせます。 タイヤの状況を数値化することで、パンクやバースト、ブレーキの引きずりなどを早期発見し、「タイヤの見える化」を推進します。これにより、危険回避及び車両火災防止に寄与します。

その他の取り組み
  • 新型コロナウィルス感染症対策(西武バス、西武バスハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)
  • 先進安全自動車(ASV)の導入(西武バス、西武バスハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)

02 環境

温室効果ガス削減

東京都・埼玉県内の路線バスでは初導入
ユーグレナバイオディーゼル燃料「サステオ」を西武バスに使用

西武バスの東京都練馬区や西東京市および東久留米市周辺(一部埼玉県内)を走る路線バスにて、ユーグレナ社のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントで製造する次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を2020年9月7日(月)より使用開始しました。

ユーグレナバイオディーゼル燃料を使用する西武バスの路線バスは、吉祥寺駅、大泉学園駅、田無駅などを発着し、練馬区や西東京市および東久留米市周辺(一部埼玉県内)を運行しております。 住民の皆さまに親しみをお持ちいただけるよう、環境にやさしい「サステオ」を使用して走行していることを表現したラッピングを施しています。

ユーグレナ社が製造するバイオディーゼル燃料「サステオ」は、微細藻類油脂や使用済み食用油を主原料とすることで、食料との競合や森林破壊といった問題を起こさず持続可能性に優れた燃料となることが期待されています。

また、化石燃料を使用している既存のエンジンに問題なく適用可能であり、水素や電気といった代替エネルギーへの移行に必要とされる多大なインフラコストもかからないため、石油使用が多い現代社会において、既存インフラを維持しながら効率的に普及し、利用拡大が見込めます。

  • 導入時の呼称は「次世代バイオディーゼル燃料」。
    (ユーグレナ社が製造・販売するバイオ燃料のブランド名を2021年6月『サステオ(SUSTEO)』とすることを発表)

埼玉県内では初運行
水素で走る燃料電池バスを運行

西武バスは、2020年12月1日より所沢営業所において燃料電池バスを導入し営業運行を開始しました。
車両はTOYOTA社製の量販型燃料電池バスの『SORA』で、カラーリングは2020年より登場した新カラーリングの「S-tory」を派生させたものとなっております。

 この燃料電池バスは一般的なバス車両と異なり、軽油ではなく水素を燃料とし、水素と大気中の酸素の化学反応によって発生するエネルギーを元に、エンジンモーターを駆動させ、動力とする仕組みになっていることから、走行時には二酸化炭素などの環境負荷物質を排出しない性能を有しており、従来のバスより環境面、騒音面に配慮したバスとなっております。

 全席個別掛けの座席や、車内の一部にコンセント設備が複数設置、運賃表示器の設備が車両前方のみならず、中ドア付近にもございます。

 災害時には発電設備としても使用可能な仕様となっております。

廃食油等を原料とする「リニューアブルディーゼル」で走る
日本初の旅客バスが誕生!

西武バスは、2022年7月14日より所沢営業所においてリニューアブルディーゼル(以下「RD」)で走る日本初の旅客バスの営業運行を開始しました。
所沢営業所の路線バスの一部において、従来の軽油に代わる燃料としてRDを100%使用しております。営業運行する旅客自動車での、温室効果ガス排出削減が可能なRDの燃料の使用は、国内業界で初めてとなります。

 NESTE社の製造するRDは、食品競合のない廃食油や動物油等を原料として製造され、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来軽油比約90%削減を実現いたします。RDは主に輸送用トラック・バス等での使用が期待され、いわゆる「ドロップイン」燃料として、既存の車両や給油関連施設をそのまま利用開始することが可能です。
脱炭素施策に係るコストを最小限に抑え、GHG排出削減にも大きく貢献できる「次世代リニューアブル燃料」として、今後の陸上輸送分野での更なる利用拡大が期待されます。

その他の取り組み
  • グリーン経営認証取得(西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)
  • 社屋(本社ビル、滝山)における自家消費型太陽光発電(西武バス)
  • ハイブリッド車両の導入(西武バス、西武ハイヤー)
  • 中古車両の譲渡及び導入(西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)
  • 再生タイヤの導入(西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)

環境負荷軽減への取り組みが高く評価
令和4年度 彩の国埼玉環境大賞 優秀賞を受賞

埼玉県などが主催する「令和4年度彩の国埼玉環境大賞」において、当社のSDGsなど環境・社会・経済の統合的な取り組み内容が高く評価され、事業者部門の優秀賞を受賞しました。

 西武バスでは、CO2排出量削減のために、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」や廃食油等を原料とする「リニューアルブルディーゼル」を実際に運行している路線バスの燃料として使用しており、従来の化石燃料ではなく水素を燃料として走行する燃料電池バスを採用するなど、「サステナビリティアクション」に基づき、公共交通機関として地球環境負荷の軽減のためにできる取り組みを精力的に推進しています。
これらの取り組み内容が高く評価され、受賞の運びとなりました。

 【彩の国埼玉環境大賞について】
 彩の国埼玉環境大賞は、他の模範となる優れた環境保全の取組等を行う県民団体、個人及び事業者を埼玉県知事が表彰するもので、身近な自然の保全活動、省資源・省エネルギーなどの地球温暖化に配慮した活動、資源循環型社会の構築につながる活動、SDGsにおける環境分野のゴール達成につながる事業、脱炭素や環境負荷低減につながる事業手法や製品を展開した事業などが評価対象です。

03 社会

少子高齢化

自動運転「レベル2」の実証実験
既存のバス路線で大型車両を使用しての実験

西武バスと国立大学法人群馬大学、日本モビリティでは、2021年2月23日から3月7日にかけて、遠隔監視システムを活用した自動運転大型バスによる実証実験を行いました。

この実験は日常の路線バスと同時刻・同ルートで営業運行をするもので、一般のお客さまにもご乗車いただき、特に沿線にお住いのお客さまに多くご乗車いただきました。
今後も段階的に実験を重ね、自動運転技術の社会実装の実現に貢献してまいります。

沿線・周辺自治体活性化

西武バス×練馬区 西武バス×所沢市
帰宅困難者の受入れに関する協定を締結

西武バスは「災害時における施設の提供等に関する協定」を2021年12月15日に練馬区と、2022年2月1日に所沢市と締結いたしました。

この協定は災害時、鉄道・バス等の交通機関が運行を停止した際、各自治体からの要請に基づき、西武バスが管理する施設に帰宅困難者を受入れるものです。

練馬区:提供施設
名 称:西武バス株式会社 練馬営業所
所沢市:提供施設
名 称:西武バス株式会社 研修所

 災害発生時には要請に基づき、帰宅困難者の一時的な滞在場所(一時滞在施設)の提供および運営や、災害等に関する情報提供、災害時用の備蓄食料品の提供を実施します。

その他の取り組み

  • 交通空白地域の解消に向けた移動手段の提供(西武バス、西武ハイヤー、西武観光バス)
  • 武蔵野美術大学との産学共同プロジェクトの実施(西武バス)
  • 災害用備蓄品(食品)の寄付(西武バス)
  • UD(ユニバーサルデザイン)タクシーの導入(西武ハイヤー)
  • ママタク(妊婦から3歳までの子育て中の方対象の優先配車サービス)(西武ハイヤー)
  • Visaタッチ決済の実証実験(西武バス)

04 会社文化

働き方改革

「健康経営優良法人 2022 (大規模法人部門)」の認定を取得

2022年3月9日付で、経済産業省および日本健康会議が共同で認定を行う、「健康経営優良法人 2022(大規模法人部門)」の認定を西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バスが「健康経営優良法人 2022(大規模法人部門)」の認定を初めて取得、2023年には2年度連続で認定されました。

当社グループでは、働きやすく働きがいのある環境を整備し、個人そして組織の力を最大限発揮するために、社員およびその家族の健康増進を推進しています。

具体的には、睡眠時無呼吸症候群や睡眠障害の予防のためのスクリーニング検査およびその有所見者の精密検査、脳MRI健診、心疾患スクリーニング検査、各種がん検診、社員食堂における食生活改善の取り組みなどを実施しております。

  • 健康経営優良法人 2023

今後も従業員の健康維持・増進に向けた取り組みを行い、心身ともに健康で働きやすい職場づくりを推進してまいります。

  • 「働きやすい職場認証制度」認証取得(西武バス、西武ハイヤー)
  • 従業員教育の充実(階層別・職種別の研修やCS向上研修)(西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)
  • コンプライアンス活動の継続的な実施(西武バス、西武ハイヤー、西武総合企画、西武観光バス)

関連リンク

西武ハイヤーサステナビリティアクション

西武グループによる取り組み方針

西武グループにおいて遵守するべき調達に関する方針を定めた「西武グループ サステナブル調達方針」と、協力企業の皆さまにご協力いただきたい事項を定めた「西武グループ サプライヤーガイドライン 協力企業(お取引先)の皆さまへのお願い」は以下のリンク先よりご覧ください。

調達に関する取り組み
※西武ホールディングスのホームページへ遷移します

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